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豊臣秀長―ある補佐役の生涯〈下〉 (文春文庫)

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おすすめ度
4.5 (5件のカスタマーレビュー)

ケータイで読む
No. 1
3人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
4 サラリーマンの生き方, 2003-08-02
By ID:A2IGQZB2827WSさん
サブタイトルにもあるように補佐役を演じた秀長はこの本の中でも華々しい活躍もしませんし、目を引くエピソードもありません。

ただし、秀吉が織田信長の信用を得、秀吉が信長の後で天下統一ができたのは秀長の存在が大きかったことがわかります。現在の会社社会でもそうですが、社長を補佐するしっかりした専務や常務がいる会社が堅調に業績を伸ばす例が多いように、補佐役という役割は一番難しく、一番重要なポジションであることがわかります。優秀な補佐役としての人材が少なくなったり、進んで補佐役を買って出る人材が少なくなったことが今、日本の経済が伸び悩んでいる原因なのかな?と考えさせられる小説です。

No. 2
2人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5 裏方の生き様, 2007-02-02
By ID:APB7I52LVHN5Dさん
他の本では「秀吉の智謀」の一言で済まされてしまう羽柴軍の目覚ましい働きが、
どれほど辛苦に満ちたギリギリの作戦であったかが分かる。

巧妙な作戦にも地道な準備や忍耐力が要るのであって、
秀吉が決して魔法使いでないことが分かる。

秀吉とともに苦労し、耐え忍びながら実直に生き、功績は全て兄に譲った。
それが「この人」なのである。

特に筆者が経済人であることから、
文学系の作家に欠けている金銭的な視点が作中でよく生かされていると言える。

「この人」もまた裏方として金策に並々ならない苦労をした。
鳥取城の兵糧攻めで鳥取城近辺の兵糧を買い集めたときや、
高松城の水攻めでダムを作ったときなどは、えらくお金がかかったらしい。
それでも「この人」はよくそれをこなしたが、表立った評価はされなかった。

「この人」は常に地味で謹厳であった。
そのため、策謀をひけらかす黒田官兵衛が小賢しくて浅い男に見えたらしく、
この本では、官兵衛に対する「この人」の評価は、秀吉と違って冷淡になっている。
No. 3
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5 裏方の生涯。, 2009-11-23
By ID:APB7I52LVHN5Dさん
他の本では「秀吉の智謀」の一言で済まされてしまう羽柴軍の目覚ましい働きが、
どれほど辛苦に満ちたギリギリの作戦であったかが分かる。

巧妙な作戦にも地道な準備や忍耐力が要るのであって、
秀吉が決して魔法使いでないことが分かる。

秀吉とともに苦労し、耐え忍びながら実直に生き、功績は全て兄に譲った。
それが「この人」なのである。

特に筆者が経済人であることから、
文学系の作家に欠けている金銭的な視点が作中でよく生かされていると言える。

「この人」もまた裏方として金策に並々ならない苦労をした。
鳥取城の兵糧攻めで鳥取城近辺の兵糧を買い集めたときや、
高松城の水攻めでダムを作ったときなどは、えらくお金がかかったらしい。
それでも「この人」はよくそれをこなしたが、表立った評価はされなかった。

「この人」は常に地味で謹厳であった。
そのため、策謀をひけらかす黒田官兵衛が小賢しくて浅い男に見えたらしく、
この本では、官兵衛に対する「この人」の評価は、秀吉と違って冷淡になっている。
No. 4
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4 忠実な実行役, 2008-03-20
By ID:A1W9FHEF6OJU7Aさん
強烈な個性と政治力で、出世を続け
天下を取った後は、信長の描いた天下布武を
実現していく兄秀吉。

秀吉が得意な仕事に専念し、
能力を存分に発揮できた背景には
忠実に支えた秀長の存在があった。

明確な記録がなく、業績がわからないということは
秀長が補佐役に徹していたことの証明であり、
彼の優秀さの証だと思います。
No. 5
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4 very interesting book, but....., 2001-08-14
By ID:さん
すぐれてサラリーマン向きの時代小説です。現代人向きに難しい表現は一切使わず、しかも信長の天才ぶりや秀吉の非凡さ、そして「主人公この人」豊臣秀長の傑出した補佐役ぶりを活写して余すところがありません。一気呵成に読了してしまえる面白き本です。

とはいえ、この時代の雰囲気を描き切れていないという難点も指摘できるのではないかと存知ます。たとえば、本書には秀長の私生活が全くと言ってよいほど何も記されていません。また、下巻に「秀吉・秀長兄弟ともに男色を好まなかった」といった趣旨の表記がありますが、その典拠は何でしょうか。秀吉に関しては徳川時代に書かれた一書に、そのような記述がありますが、それはいかにも低い身分出身の彼は衆道も解せなかった、といった侮蔑的な意味合いが込められていたかの如くに記憶して居ります。しかしながら、弟の秀長に関しては、私見の限り、同様の記録・文書類は無かったかと思います。


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